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世界が認めるジャパンキャビアに訪問取材! ハサップログ導入の決め手は…?【中編】

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taka

ジャパンキャビア坂元社長インタビュー【中編】

対米HACCP、EU HACCPを取得するジャパンキャビアがハサップログを選んだ理由は…


ハサップログを導入していただいているジャパンキャビア株式会社を訪問しての坂元社長インタビュー。【前編】では宮崎県とキャビアの関係、そしてジャパンキャビアの成り立ちと、主力ブランド「宮崎キャビア1983」が誕生するまでを紹介しました。

キャビアという繊細で菌が繁殖しやすい食品を加工生産する工場として、徹底的に清潔さを追求するジャパンキャビア。今回の【中編】では、ジャパンキャビアのこだわり、対米HACCP、EU HACCPを取得するなど宮崎産キャビアを世界に発信する企業が、数あるHACCPアプリから「ハサップログを導入した理由」に迫ります。(取材=ハサップログ開発担当・末吉健悟)

(前編はこちらから)


誕生まで30年、G7サミットで採用される世界へ誇る「宮崎キャビア1983」

―宮崎にチョウザメが入った1983年を「日本のキャビア元年」に。日本で唯一の本格熟成キャビアとして、ジャパンキャビアの「宮崎キャビア1983」が2016年G7伊勢志摩サミット、そして2023年G7広島サミットで採用されるなど、宮崎が世界へ誇る「ブランド」として唯一無二の地位を確立しています。こだわりや苦労された点なども多かったのではないでしょうか?

坂元社長 こだわりに関しては、こだわり過ぎてどこがこだわりなのか分からないですね。キャビアを熟成するにあたり、一番のポイントは「いかに熟成するか」につながります。最初にキャビアを作り始めたのが10年前で、宮崎キャビア事業協同組合を設立した2013年になります。

当時の海外キャビアのイメージは「しょっぱくて、プチプチして、黒くて高価なもの」だと思われます。実際に、日本人が海外キャビアを本当に美味しいと思っているのかな、と。私自身も食べてみて美味しくなかったことから、本当に美味しいキャビアを作ろうと思ったのが出発点です。

ジャパンキャビアと海外キャビアとの大きな違いとして3つあります。

1.薄塩であること
2.旨味が強いこと
3.くちどけが良いこと 

塩分も3%ぐらいにして、旨味が強く、プチプチしないように追求しました。プチプチの原因は低温殺菌でキャビアの外側が軽く煮えている感じで皮が固くなってしまう、いわゆるパスチャライズにあります。そして旨味に関してですがワインやチーズは熟成しながら美味しくなっていきます。旨味が伸びるような感じです。

魚卵を薄塩で冷蔵庫に入れると、1週間から10日ほどで菌が繁殖して腐ってしまいます。それを腐らせずに、いかに長く熟成させるか。その為に、温度帯や塩分量をどこまで落とせるかなど様々な試験をしました。

試行錯誤の上で最終的に辿り着いたのが「キャビアに菌を付けずに熟成させること」でした。チョウザメのお腹から卵を取り出した状態では無菌ですから、その無菌状態のまま最後まで加工する。そのためにはクリーンルームが絶対に必要だと辿り着きました。加工場は私が図面を引いて作成しましたが、どれだけ菌のいない加工場にするかを一番こだわりましたね。温度や熟成期間などを24時間365日制御体制のIoTを駆使したクリーンルームで製造作業をしています。実際に、加工場の床からも菌が検出されないほどですよ。

(ジャパンキャビアの「こだわり」はこちらから)


 ハサップログ導入の決め手は「こちらに合わせてくれる臨機応変さ」


―床からも菌が検出されないほどとは、ジャパンキャビアの衛生管理は徹底されていることが伝わりますね。対米HACCP、EU HACCPを取得されているジャパンキャビアが、HACCP対策として数あるHACCPアプリの中から松幸産業のハサップログをお選びいただいた理由をお聞かせください。

坂元社長 ジャパンキャビアのHACCPは厚生労働省の認定によるものですから、とても厳しくハードルは高いです。2016年の本社屋県加工生産工場建設にあたり、デジタル化を視野に入れていました。私自身が新しいものやパソコンなど、デジタルが大好きと言うこともあり、IoTを駆使した加工生産工場を目指して取り組んでいました。

HACCPに関してはデジタル化することでコピーをはじめ様々なことが簡単に出来てしまうことが気になり、厚生労働省の査察官との話で「やはり自分の手で記入していくことが大事」じゃないか、との結論に落ち着いたこともあります。時間はかかりますが、自分の手で書き、ゆっくりと見直すことも出来ますし、手書きの良さもありましたから。

ただ、これからの時代で最も大変になるのはHACCPの査察になります。ジャパンキャビアは対米HACCP、EU HACCPと2つ取得していますので、厚生労働省から年に2回の査察があります。その都度、記録を集めて整理することは大きな負担ですから、そこは早くデジタル化をしたいと考えていました。

それで展示会などで色々と見させていただき、それぞれここが良いなとか、ジャパンキャビアのHACCPには合わないかなとかを確認しました。その中で御社(松幸産業)のハサップログで「ジャパンキャビアに適したものを上手く作りこめることが出来ればぜひ、お願いしますね」との流れになりました。

理想とするデジタル管理を作っていただける御社の臨機応変さ、素早い動き、柔軟な姿勢など「お客様に寄り添った対応をしていただける」ところに魅力を感じましたね。他社製品は、「出来上がったひな形にポーンとうちが合わせる」ようにも感じました。実際に当社のスタッフと一つ一つ作り上げてくれてますし、様々なHACCPアプリがありますが、ジャパンキャビアにはハサップログが適していると感じています。(後編へ続く)

ITに精通された坂元社長のもと、ハサップログ導入もスムーズに


取材を進めるうちに、坂元社長に今回最もお伺いしたかった松幸産業の「ハサップログ」について導入までの流れや使用感の話になりました。開発を担当した身として…導入いただいた嬉しさと感謝はもちろんですが、同時に「何か問題点があったら…」「現場は混乱していないかな…」との不安や心配もありましたが…。

対米HACCP、EU HACCPを取得され、厳しい厚労省のHACCP査察のクリアに向けて、ハサップログが現場のお役に立てることを願わずにはいられません。坂元社長ご自身が元々パソコンやITツールに精通されていること、そして2016年の「本社屋兼加工生産工場」の建設移転時に、新たなシステム導入をされた土台があったことも、ハサップログ導入がスムーズだったことが分かりました。【後編】では、ハサップログ導入による今後の展望を伺います。(ハサップログ開発担当・末吉健悟)

(←前編はこちらから)(後編はこちらから→)

この記事を書いたライター

taka

taka

佐藤 貴洋(sato takahiro)。1973年横浜市生まれ。慶應義塾大学環境情報学部中退後、イタリア国立ペルージャ外国人大学留学。日刊スポーツ現地イタリア特派員として元日本代表MF中村俊輔のRegginaでの3年間を毎日取材。同時にLivedoorにてイタリア最大スポーツ新聞La Gazeetta dello Sportの翻訳記事を配信。2007年に日本帰国後は日刊スポーツ広島総局記者としてJリーグ、プロ野球、高校スポーツを担当。その後、広告代理店で各種大学・企業の広報誌などを、Webサイト制作会社でWebディレクター、Web広告運用などを経て2022年独立。趣味はフットサル、総合格闘技ジムROOTS。

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